Range Rover Classic | クルマ屋 奮闘記

Range Rover Classic

1970 ~ 1996 総生産台数 317,615台
レンジローバー初代モデルのことを クラシックレンジローバー と呼びます。

内装は、正真正銘のウッドパネル&本皮シート。
英国車特有の格調漂う高級車で、所有して運転する喜びは想像に難くありません。
今でも根強い人気があるのも納得ですが、いかんせん機能的あらゆる部分に手がかかりすぎる側面があり、
欧米では、レンジローバーを維持し続けることそれ自体、十分賞賛に値する・・・ などと言われています。。
時は今2011年。
製造終期のものでも車歴20年が迫ってくると、ご縁あるクラシックレンジの数もさすがに減ってきましたね。
ですがこの車両のことを私は生涯忘れないでしょう。
思うに紆余曲折あったクルマほど、想い出深くなるものなのかも知れません。




 上の画像は、クラシックレンジローバーのセンターパネル付近の様子

 この記事を書いている今からちょうど4年前、平成19年春の出来事。
 あるお得意様の御友人の車両が、クーラー全く効かないとのことで初入庫してきました。
 1993-09製 LH40D 、当時で既に走行93,800km、車歴13年以上が経っており・・・・・

 満身創痍のお年頃? 拝見するとエンジンルーム内での複数部位からのガス漏れの他に
 ラジエターからの冷却水漏れも見つかってしまったのです。
  しかもクーラーガスは旧フロンR12。 このようなケースへの対応は本当に難しいものですね。
  限られた予算の中で、何をどのように対処するかの選択肢は、必ず複数種類あって呻吟するのが常だからです。
  独自判断で無断暴走などというのは論外です。 お客さまに指揮権委ねるのが私流儀なのですが、その為には
  概算費用のみならず、各選択肢についての事後予想コメントを述べ、全て理解して頂く必要が。
  正直なところ、こうするには長文メールが数通要ります。 しかし手抜き厳禁の大切な事なのではないでしょうか。


 結果、室内側は全く触らずエンジンルーム側のあちこちに手を入れ、部品代合計28万円強!
  この金額にもかかわらず、クーラー全替えには程遠い部分対応。 それで様子見というご選択だったのですが
  幸い途中一度もガス補充することもなく、丸4年経った今でもエアコンは快調です♪



 ところで、この記事での画像。 どうしてこれなのかと申しますと・・・
 予定パーツ交換後、数時間ごとに反復真空引きしつつ一晩静置。 真空保持テスト無事合格で
 フロンガス充填+冷房能力測定。 お客様に結果良好との報告をして、ご来店当日を迎えました。

 JR京都駅までお迎えに上り事務所にご案内の後、向い第二工場からおクルマ移動させる途中、
 冷気出るようになったクーラーを体感してもらうべく 送風スイッチを動かすと、ペシッ?!
これには参りました。  クルマ屋人生の中で一二を争う最低最悪の痛恨事!
嫌な音がしてからというもの、スライドレバーの節度感がなく、何をやっても風が全く出なくなってしまったのでした。  聞けば前々からスイッチの調子が悪く、左右にチョコチョコ動かさないと風が出なかったそうな。  うん、確かになんとなくこの違和感には気付いていたんですが、なにもこの絶妙のタイミングで壊れるなんて。。  「スーパーヅガン」 と似た語感、四国・中国・近畿地方では、このようなことを 「まんが悪い」 といいます。 T_T

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