Range Rover Classic その3 | クルマ屋 奮闘記

Range Rover Classic その3

エアサス → コイルサス + 構造等変更検査 について

上の一連の画像は、1993-09製 レンジローバー LH40D
以前からエアサス車高調整機能、散発的に変調きたしてたのですが、走行約118,000kmで顕在化。
悪戯している犯人は、コントロールユニットかバルブブロックか・・・ エア漏れは無さそうでしたが、ベローズ ( ちょうちん )
には亀裂がかなり見受けられ、エアサスポンプの作動音も決して静かとは言えないレベルになってきており、満身創痍。。
これ年貢の納め時ちゃいますかぁ? どないしますぅ~? というわけで、コイルサスに変更してしまうことに決定!


緩衝装置の構造を変更する場合は、必ず構造等変更検査を通しておかねばなりません。
( エアサス~コイルサスという根本構造を変えた場合の話。 元々コイルサスの車のショックやコイル交換では不要。)
改造後、この通過儀礼を経ずにそのまま乗るのは違法です。 ひた隠しても次の車検で発覚し、大騒ぎに。。
「改造自動車等の届出は、原則として、改造自動車等の製作者または施工者とする。」と謳われていますので、
構造変更に纏わる申請一式は、本作業のオプション扱いというスタンスではなく、必須のセットとお考え下さい。

今回、多数の申請書類の冒頭、改造等の概要の目的欄の文言を、「トラブル頻出するエアサスの抜本塞源」としました。
これは他所様からの頂きものにあらず。 いかにもお役所に提出する書類の題目として言い得て妙だと思われませんか。
とはいうものの普段日常会話の中では、「そくげん」なんて単語は絶対使わないですよね~?(爆)



実作業面では、4輪駆動車専門雑誌「 CCV 」編集長 石川雄一氏からの全面サポートを賜りました。
エアサス電気系統の処置や、交換作業そのものは意外なほどあっさりしたもので、右前微調整しただけで無事完了。
最重要ポイントは、使用するコイルスプリングの選定でありましょう。
このケースでは、前述石川氏からディスカバリーLJ22Dの中古品一式を供給して頂きました。
中古品といえば聞こえは悪いかもですが・・・・・
取り付け後の「へたり」が既に済んでいることや、「登録識別情報等通知書」か「一時抹消登録証明書」という、
部品の出所を証するしっかりした書類の添付が出来る安心感! 審査をする側の感覚もきっと同じだと思います。
多少の汚れや錆浮きなどは、清掃・研磨・錆止めの薬剤処置後に黒色塗装。 これで十分甦るのです。
ベストチョイスが功を奏したか、構造変更申請後の新しい車検証は、元々と寸分違わぬ車高 179cm を記録!
検査場はレーザー式測定器による一発勝負なんですよ。 これは素晴らしい快挙であると密やかに自画自賛♪w

上の書類は、構造変更申請に要する提出物からの抜粋。
冒頭写真も同様で、各輪を真横・前側・後側からの12枚プラスアルファー要撮影。
特筆事項としましては・・・・・ 強度計算書作成のため、車両装着前にコイルスプリング諸元を採寸しておくこと。
申請を念頭に置かずこれを怠ると、自然長を測りたいがためにコイル脱着とか理不尽なことになるのでご用心。
あと、構変は登録地の運輸支局での持ち込み検査になります。
この車両は神戸ナンバーだったため、事前の書類審査は京都支局に提出し、合格を意味する「審査結果通知書」を
待つこと約十日。 そして予約した上で神戸支局へという流れになりました。 遠方の他府県だとちょっと厳しいですね。

最後にこの場をお借りして謝意を述べたいと思います。
正直な話、これら一連の作業・申請事務は疑問点数多く、独力では決して円滑に運ばなかったでありましょう。
ご支援下さいました皆様方、本当にありがとうございました。^^
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