クルマ屋 奮闘記 -6ページ目

燃圧計

      

上の画像は、昭和55年 ( 1980 ) いすず 117クーペ PA96 、 燃圧モニター中の風景です。

実は2ヶ月ほど前のこと、「月に数回、走行中に突然パワーダウンしてエンスト。」 との相談を受けていました。
再始動は可能なんだそうですが、アイドリングが暫らく安定せず、何かの拍子に突然正常に戻るのだそうです。
ご本人はどうも燃料がいってないような感じがするとおっしゃっておられましたが、それに対する私の回答は・・・・・
何よりも重要なのは、症状の再現! 残念ながら現状ではあらゆる系統の可能性を捨て切れません。」
という、少し冷厳すぎるようにも受け取れる言葉でした。  しかしこれは真実なのでどうしようもないと思うのです。。

ガソリンエンジンの3大要素は、「良い火花」 「良い圧縮」 「良い混合比」 。

これらは旧車・新型車どんなエンジンでも不変の基本要素。
エンジン不調の点検診断とは、多かれ少なかれ消去法による地道な絞り込み作業であると考えて間違いないでしょう。
エンジンが全く問題ない状態の時に幾ら方々を調べてみても、出てくる答えは必ず 「正常」 。
消し込んでゆく具体的な方法としては、不具合発生時にその系統が正常であることを確認出来るのが最良なのです。
症状の再現が重要な理由は正にここなのですが、月に数回程度の発生頻度ではそれ自体が困難になってきます。。

しかし10日に1回といえどもエンジン不調になることがあるクルマでは、おちおち安心して乗っていられないのが人情。
必然的な流れとして、確証を得ないまま推定整備することになり、費用を投じてみたものの直らないという地獄に?!



このような困った症例の時に、素晴らしい威力を発揮してくれるのが 燃圧計 です!

燃圧に深く関っているのは、単にフューエルポンプだけに限らず、ポンプリレーに代表される電源系統全般や、
燃料タンク内の異物、フューエルフィルター、プレッシャーレギュレーター、リターンホース目詰まり等など。
これら多くの項目を一気に消去出来るか、はたまた逆にその中に限定されるのか?
指針をモニターしているだけで、数少ない一瞬のチャンスを逃すことなく簡単に診断可能にしてくれる優れ物♪

このケースでは丸3日、燃圧計を取り付けたままの状態で、暇をみつけてはエンジン君をなだめすかしてみた結果、
やっとこさ不具合現象に遭遇し、取り沙汰されていた燃料系統の大半をバッサリ斬ることに成功したのでした。 (^-^)


 左の画像は、26年前に製造された
 古式ゆかしいエンジンECUの中身。

 当時の基板の片面ハンダは、目視
 では非常に判別しにくいのですが、
 微かに浮いて導通不良になることが
 無きにしもあらずだったらしいです。

 加振テストにより、ほぼECU不良と
 断定することが出来たのですが・・・
 勿論、部品供給はとっくに打切り。
 中古も品薄となれば、勇気を奮って
 修理トライしてみる一手でありました。

 ご覧の基板2枚で、合計約50箇所!
 怪しいと思う所全てに、細心の注意を
 払いながらのハンダ流し修理敢行!


この処置後、再び丸3日間の試運転を重ねてみて、幸い症状が出ないでいてくれたので仮納車いたしました。
以来1週間余りが経つのですが、お客さまからの御連絡がないようなので見事修理に成功してしまったようです。
もしそうだとしたら、これは素晴らしい快挙なのではないでしょうか♪
どうかこのままずっと大丈夫でいてくれますよーに! o(^-^)o

今後なるべくなら触れぬのが肝要かも? (^_^;

幼稚園バス

   

上の画像は、1999年 日野 リエッセ II  全長およそ7m。
幼児専用シートを有する車両の定員計算は少し特殊で、車検証の記載は 「3 + 49/1.5 人」 となっています。
わかりやすく言えば約32人ということで、運転するには大型免許が必要になります。


  
京都モンテッソーリ教師養成コース附属 友好学園  深草こどもの家

  モンテッソーリ教育とは :
  日本での知名度はそれほど高くはないかも知れませんが、永くイタリアの旧1000リラ紙幣の肖像になっていた
  マリア・モンテッソーリ ( 1870.8.31 ~ 1952.5.6 ) によって創始され、以来、世界各国で一世紀の長きに渡り普及。
  具体的には・・・  自発性を自然なかたちで芽生えさせることにより、「自立心」・「集中力」・「表現力」・「実行力」
  などの多岐に渡る要素を伸ばし、ひいては生涯学び続ける姿勢を持った人間に育てることを目的とした教育法。


上記はかなりの舌足らず、言葉不足でありましょう。  どうかお許しあれ。
数行の紹介文で語り尽くすことなど出来ませんが、日本国内では数少ないモンテッソーリ教育を実践している幼稚園。
幼児教育を志す人の中では多分知らない人はないであろう高名な施設の園児送迎用バスを、お世話すること35年!

子供達を乗せて走るバスであることを思うと、整備する者の責任は重大であると認識しています。
しかしえてして、興味心旺盛な腕白王子お転婆姫ほど、様々なことをしでかしてくれるものです。。
リヤガラス曇り止め熱線端子を折曲げて千切ってみたり・・・
運転席への遮断棒にぶら下がり関節部を折ったり・・・
幼児用シートの土台をグラグラにしてしまったり・・・
これらはすべてここ数年間の実話であります。 (^_^;


右の画像は、幼稚園バスであることの表示マーク。

新車から7年が経ち、ひび割れが目立ちだしたので
車両の前後左右すべてを貼り直すことになりました。

粘着力のそこそこ強力なカッティングシートの場合、
塗装面に気をつかいながら綺麗に除去するだけで
それはそれは大変な労力が要ったりします。

貼るのもまた一苦労!
水で滑らせるデカールタイプならまだ楽なのですが
往々にして、何もない純粋な平面である方が珍しく
段や曲面であることの方がむしろ多いかもです。。


決してシワを入れないためには、ドライヤーで少し暖めてやり若干伸ばしながら慎重に貼るのがコツでしょうか。
これは本職の看板屋さんの仕事の見よう見真似の作戦なんですが、まずまずの出来映えになり一安心。
またこれで、気持ちよく乗って下されば幸いと存じます♪

伏見区の皆さん~!と叫びたくなるような達成感♪(爆)

起死回生

クーラーシステム全滅判定もやむを得ないほどの重症修理事例 :

      

左上の画像は、この夏入庫した 1989年 ランチアデルタ のクーラー配管接続部。
( 右側は十数年を経た全く別車両の参考写真。 封印された配管内部の金属素地は本来綺麗なままなのです。 )

過去記事 システム全滅判定 の例では、ある特定箇所の内部腐食だけで大騒ぎしたのですが、
このランチアのケースでは見るところすべてが、あたかも古い下水管のごとくになっていたのです。

ガス漏れ後の長期間放置によると思われるここまで酷い荒れようは、勿論私の中での新記録!!
よくよく注目して欲しいのは、底にジャリっとした異物が溜まっていることです。  こ・これは・・・


上の画像は、真鍮製エバポレーターの内部から出てきた大量の破片のうちの極々一部。
ガス漏れ修理剤の使用を示すコーションラベル が貼られていたことから、これはその成れの果ての姿と思われます。
もしそうだとしたら、大変貴重な映像かも?  全く異物が出なくなるまで洗浄する労力は筆舌し難いものでした。。

洗浄・・・・・ えっ?!  全滅扱いにしなかったのかと思われるかも知れませんね!
ご予算の関係で、エキパンとレシーバータンクとOリング以外、何も交換せずに頑張りました。
あの手この手の工夫の甲斐あって、ガス充填後の試運転では 見事に冷気が出続けたのです♪
いや、出続けたというのは語弊があるかもで、実は残念ながら試運転後 約10分~15分でコンプレッサーがヒート。
ガス漏れも、事前に行った真空保持検査では気密良好だったものが、不良箇所が複数見つかってしまいアウトでした。
外側に形成されたガス漏れ修理剤の薄皮状の被膜は、負圧に対しては有効でも、内圧に対しては無力なようです。。
最善は尽くしたのでありますが、今年手がけた数多くのエアコン修理中、唯一作業を中断した例になってしまいました。



他方、上記と同程度に配管内が痛んだトヨタ・ランクル ( 1984年 BJ61V ) も入庫してきました。
幸いこのケースでは、実質的な車両管理者が伏高ラグビー部ということもあり、十分な予算の中で
コンプレッサーやエバポレーター等の主要パーツ交換も御了承頂けたので、無事に北極化成功♪

御予算が幾ら潤沢だったとしても車歴20年を超えたクルマの場合、また別次元のところで問題が生じてしまいます。
「旧フロンR12用の古いコンプレッサーは、どうせ交換するならレトロフィット化!」 と、誰でも考えることでしょう。
しかし数軒あたってみたリビルト業者の回答は、レトロフィットどころか普通の再生すら不可とのことだったのです。
やっとのことで引き受け先を見つけたのですが、実に丸一週間も要してしまいました。  当然値段も割高になります。
エバポレーターもメーカー非在庫、入荷1ヶ月待ち?!  いえいえ、そんなには待てないのでこれまた作ることに。。


上の画像は、レストア完了後。  古いランクル君の助手席側足元 = 室内ユニット周辺の様子。
ラグビーの試合のたびに稼働しているクルマにしては、案外と綺麗・・・ などと不思議がらないで下さいね! (笑)

過去記事 隙間塞ぎ用クッションテープ の中で僅かに触れた、切替ダンパーの貼り直し を強調して撮ってみました。
今回はスポンジ系ではなく、断熱材のEVAフォーム という素材を利用してみたのですが、中々具合が良いようです♪

厚さの選択を間違わなければ最適!

セルフでの落とし穴



セルフ給油のスタンド比率は、だんだんと高まってきているように思います。
最初の頃は右も左も分らずドキドキ感で一杯だった方も、今ではすっかりセルフに慣れてそれが普通であるのかも。
そんな油断が生んだのか、或いは考え事でもされていたのでしょうか・・・・・
給油時の些細なミスのせいで、スーパーヅガンの一大事になってしまったという出来事がありましたのでご報告。

結論から先に言うと、ディーゼル車にガソリンを給油してしまわれたのです!
ガソリン車のマイカーで日常的にセルフを使っている人が、ふと会社や友人のディーゼル車に乗った場合、大変危険!

ディーゼルエンジン特有の 「燃料噴射ポンプ」 という装置は、軽油が持っている粘性だけで潤滑される精密パーツ。
ですから誤ってガソリン混ぜてエンジン回してしまおうものなら、僅かな時間で簡単に焼き付いてしまうのです。
一旦そうなれば、「噴射ポンプASSY交換」 = 被害額は十数万円といったところでしょうか。  w(`o`)w Oh My God!!

今回のケースでは不幸中の幸いで? 間違ってガソリンを給油している最中にハタと気付かれたのです。
でも残念ながら燃料タンクにドレンコックが無い車種で、セルフの留守番さんでは処置不能ということだったため、
弟子B君を連れて私が出張ることになってしまいました。  タンクから完全に抜取った廃棄燃料 40L?!

これ、かなり遣り応えのある作業ですから!  皆様方も、どうかご油断召されるなかれ~。。  (^_^;

ケアレスミスで簡単に諭吉君が・・・ ww

バックモニター

カーナビバックモニター設置!

右の画像は、パナソニック製バックモニター。
設置したのはレンジローバー LP42D です。

実はこの8月の僅かな期間に、レンジローバー4連発?
LH40D/LP42D/LT94A/LP42D という順番で、
年式・色違いのレンジ君達が集中して入庫してきました。

京都にはレンジローバーがそんなに沢山走ってる?
いえいえ決してそんなことは無いと思います。 ww
小修理・車検・コーティング・・・ 内容こそ異なるものの
このような呼び水現象はたまにあるので不思議です♪


閑話休題。
最近のカーナビ事情では、オプションのバックモニター追加も珍しくなくなってきだしたようです。
一度モニターの便利さを味わうと後戻りは厳しいので、この傾向には今後拍車がかかるでしょう。
その証拠に、このモニターが私の処女作だったのですが、矢継ぎ早に次の依頼がきています。
それとも、これもまた単なる呼び水現象? (笑)  ちなみに次作はバック&サイドモニター!  請うご期待。 (^-^)



上の画像は、モニターを非開閉部分に設置出来ない場合の課題点 = 屈曲部の配線方法

モニター配線には、ウエザーストリップの上を跨がせるための平たいゴムが親切にセットされていたりするので、
それを使うと作業性は遥かに良くなるでしょう。  雨漏れの心配も・・・ まぁ、ほとんどしなくて大丈夫。。

その対極案として、今回はナンバーランプ部からバックドア内に入り、純正ハーネス用グロメットから出したのですが、
これは設置するにも移設するにも作業性が非常に悪いという欠点があり、果して正解であるかどうかは謎です。。
作業性の良し悪しは、作業料金に直結するといっても決して過言ではないからです!
はてさて、ご覧の皆様はどうお考えでしょう? o(^-^)o

性格上、私はこのようにしたいですが♪ww

マーブルコート

傷付き、焦げ付き、臭い付きなし!
新技術マーブルコーティングのフライパンがついに登場!


これは先日、何気に見たTVコマーシャルの売り口上。
おおぉ?! 新素材かぁ~?  「MARBLE」 といえば大理石・・・・・
興味を抱いて調べてみると、確かにテフロン加工よりは高性能そうでしたが
最終表面層に使われているは既成技術のフッ素樹脂コーティングとのこと。

このフライパン、チーズトーストが油なしで焼けるんだそうです!  凄いと思いませんか?
ちょっと欲しいなとは思いましたが、自動車に流用できそうな目新しい技術ではなかったようです。  うむむ、残念。。


まぁ、アンテナ張る姿勢が大事なんだと思っています。
着目した100のトピックスの内、1例でもモノになってくれれば恩の字でしょう。 ww

まったくもって悠長な話なのですが、クルマ屋、地味~に奮闘中! (^_^;
この夏の大発見、公開準備着々♪

ハンドタオル



2006年夏の、「甲子園決勝引き分け再試合」 に感動しなかった人は少ないでしょう。
私も仕事の合間に事務所に入るたびに手が止まり、ついつい見入ってしまいました。
熱闘24イニング!  単なるゼロ行進でない、手に汗握る好ゲーム!!

ハンカチ王子?  そりゃ~そこからヒーローが生まれるのも当然ですよね♪
青だ黒だと騒がれていたようですが、意外なところで一喜一憂していたのは・・・・・
ハンドタオルやハンカチを取扱ってるお店やメーカーさんだったりして? (爆)

整備士は、常にポケットにウエスの1枚でも入れておくのがマナーだったりするのですが、
粋なハンカチにレベルアップするのも良いかもなぁ~ などと私も思ったくらいですから!
影響されやすい人は全国探せば、きっと少なからず居たのではないでしょうか。

リラックマの素材のような、触り心地のよい素材で出来たハンドタオル。。
密かに捜索中のクルマ屋でした。 (笑)
クルマのドア開閉専用品に♪ (^_^;

WOODWORK

¥980円の衝動買い!?
右の画像は、ホームセンターで見つけた工作キット。
パイレーツオブカリビアンにあやかったのか、元々は
海賊船キットだったものを多少手直ししてみました~♪

やはりジブセール ( 三角帆 ) がないと冴えません。
ちなみに帆の素材はキッチンペーパーです! (爆)


帆桁が垂直なのはちょっと違和感!!
「追い風」 という表現が一般によく使われるのですが、
クォーター ( 斜め後 ) や、アビーム ( 真横 ) の風向き
の方が艇が安定し、また船足も速いのです。

だから30~45度ほど開いてやる方が自然でしょう。
帆走理論はベルヌーイの定理に始まって・・・

って、週末ブログ更新もせずに一心不乱に熱中モード。
こんなところにも気質がよく顕れてしまいます?! ww


帆船模型というと、阿部寛のドラマでの役柄にドンピシャという意見が飛んできそうです。 (核爆)
さてとこれも完成したことですし、夏も終わりが見えてきましたし!  さぁ頑張りましょうかね~♪

月間15記事を目標に!

東京海洋大学ヨット部

今年も着ました。  懐かしい母校からの暑中見舞い。

商船大と水産大が統合し、東京海洋大学になった後も、卒業以来一度も欠かすこともなく。
律儀な校風であることは昔と全く変わらぬようで、本当に嬉しく思うとともに頭が下がります。
しかし果してその意図する真意は・・・・・ (^_^;

 
スナイプ級   470級

上の画像は、私が在籍していた体育会ヨット部の、2005年現役部員による活動風景。
( 左:練習中のスナイプ=延々と腹筋使って頑張る艇種 / 右:女子インカレ参戦中の470=スピネーカーが特色 )

最終目標に据えるのは、関東全学が集う春のインカレ決勝進出!  全国大会へと続く道です!!
しかし私の代では、あえなくも両クラス予選敗退。。 (爆)

だから写真を見るだけで、果たせなかった青春時代の夢が走馬灯のように蘇ります。
OBとなった今は、過去の借金を帳消しにするがごとく、黙々とOB会費を払うのみなのですが、
卒業後まだ僅かに1万円くらいしか払ってないので心苦しい限りです。
出世払いということで今暫し御容赦! ww
残高29万円ってとこでしょうか? (^_^;

五山送り火


8月16日、五山送り火。  お盆に迎えた精霊を送り、無病息災を祈ります。

去年のこの日、たまたま夕刻に出町柳を通ったのですが・・・
点灯までにあと数時間はあるというのに、既に大勢が三角州に陣取っていて驚いてしまいました。

五山の点灯時刻は、20:00 ~ 20:20。  この間に一応は時間差攻撃になっているのですが、
歩行者天国などの交通規制が入る為、「車窓から順次巡回」 という訳にはいかない模様。 (^_^;

一方、高い場所から見ようと考えるのは誰しも同じ?
だからそれほど数は多くない各高層ビルの屋上も、例年黒山の人だかり!
実際にこの目で見物するには、どちらにしてもかなりのパワーが要るようです。
「除夜の鐘・往く年来る年」 みたいな感じの実況生中継がないのが残念でなりません。 (笑)

送り火が過ぎれば社会人の短い夏休みは終わりを告げて、明日からはまた日常が戻ってきます。
さぁ、また頑張っていきましょ~♪ (^-^)
この日、お墓参りもしました♪